2006年9月24日日曜日

たれ急便超低速コンテナ列車

当サイトの看板列車として、たれ急便超低速コンテナ貨物列車を作ってみました。6両編成です (機関車含まず) 。積み荷は「タレモノ」ですが、何が入っているのかはわかりません。荷物は忘れた頃に届きます (笑) 。

コンテナ自体は朗堂の C-1201 12f 4方リブなし 両面開き 無塗装品です。デカールを貼るにあたって作業が楽になるように、なるべく凹凸の少ないコンテナであるという点から採用しました。たれ急便デカールはミラクル工業のミラクルシート・トナータイプを使って作成しました。現時点では近日発売となっていますが、ひょんなことからサンプルを分けていただきました。ミラクル工業様のご好意に感謝いたします。なお、ミラクルシートはインクジェットタイプもあります。

まずは使用したプリンタと、印刷時の設定です。データは Photoshop で作成しました。240dpi で印刷しています。

  • 使用プリンタ: Fuji Xerox Docucentre a360
  • プリンタ設定: 用紙種類=厚紙F (99~128/m^2), 印刷モード=高画質, おすすめ画像タイプ=標準, スクリーン=自動

ミラクルシートの本来の用途は簡易タトゥーや携帯電話のラッピングなどですが、模型用デカールという観点から使用感を書きたいと思います。デカール自体は柔らかく、今回はマークソフターや蒸しタオルなど、デカールを馴染ませるための定番の道具を使っていません。貼り付け後、ティッシュペーパーで水を拭き取るついでに抑える程度で馴染んでくれました。デカールの柔軟性が高い割に強度も高く、貼り付け直後でありながら、水に漬けたくらいでは容易に剥がれず、エナメルシンナーで擦ってようやく剥がしました。デカールの糊はかなり強力で、扱いやすいと思います。デカールの端がかけやすいので、カットするときは少し大きめに (説明書では数mm となっていますが、0.5mm程度で十分のようです) 切るのをおすすめします。印刷の質についてはプリンタ依存なので、高画質なプリンタを使いましょうとしか言いようがないのですが、貼付け後のデカールの表面に光源に反射させると見える格子模様が入ります。デカールの糊が見えているのだと思います。模型用デカールとしては、用途によっては問題になるでしょう。気になる方は、糊を一旦落として薄めた木工用ボンドで貼り付けるなどの方法が使えると思います。全般的な評価としては、模型用の素材として十分なパフォーマンスを持っている思います。

デカールの印刷というと、アルプス工業の MD-5500 が有名です。こちらは熱転写プリンタであり方式が違うこと、そして白が印刷できることという点が特徴です。例えば、MD-5500 では白が印刷できるので、透明なデカールに白い文字を印刷することができ、車両番号などの印刷に威力を発揮します。一方、ミラクルシートは下地が透明なタイプと白のタイプがありますが、白自体を印刷で表現できるわけではないので、こうした印刷はできません。しかし、日本の住宅事情で、新たに MD-5500 を設置するのは大変です。既に持っているインクジェットプリンタや、会社にあるレーザープリンタで (←こらこら) お手軽にデカールが作れるのは大きな強みでしょう。