2006年5月3日水曜日

最近はエミュレータのおかげで Macintosh や PC でも往年のゲームを楽しむことができるのですが、USB につなげるジョイパッドは安くなった分、品質は落ちているように思います。シューティングなど、微妙な操作が要求されるゲームでは、思った通りの操作ができません。ファミコンのコントローラより操作性が劣っているものもあるように思います。メカの部分を凝り出すとあっという間に値段が跳ね上がってしまうので、肝心要の部分なのに削られていくのは寂しい限りです。

我が家には、往年の名器と言われるマイコンソフト製のジョイスティック「XE-1PRO」が眠っています。憧れのデバイスだったので、手に入れた時は本当にうれしかったのを覚えています。さっそく帰宅してゼビウスをプレーしました (XE-1PRO の XE は XEVIOUS に由来する) 。メカに相当こだわっており、物理的に 4方向・8方向レバーを切り換えたり、ボタンの角度を変えたりできます。連射機能は当たり前に付いています。何よりもレバーの反応の良さが秀逸であると思います。時が流れて押し入れの中で眠ることになったのですが、ATARI 仕様のコネクタから USB 仕様に変更し、現役復帰させることにしました。上の写真は無事改造が終了し、PowerBook につながっている XE-1PRO です。

USB 仕様にするに当たって、USB デバイス側のコントローラチップを用意しないといけないのですが、これは安いジョイパッドを買ってきて、部品を取り出すことにしました (こういう部分は安い製品も高い製品も大差ない) 。連射機能は XE-1PRO のものをそのまま使うので、連射機能も何もない、シンプルなジョイパッドで十分です。今回、生け贄になったのはサンワサプライの JY-P2W (上の写真) です。680円で買ってきました。基板だけ取り出して、残りはさっさと捨ててしまいます。

一般的な ATARI仕様のジョイスティックは上図の左のような結線図になります。これに連射機能などの付加機能が追加されることもあります。しばしば COMMON を GND に直結する配線を見ますが、これは誤りです。ボタンの状態を読み込むタイミングに合わせて COMMON の信号が変化するので、多くの連射機能では COMMON の信号を使って連射のタイミングを作り出しています。XE-1PRO も同様であり、この配線を単純に GND に落とすと、レバーは機能しますが、ボタンが機能しなくなってしまいます。 JY-P2W の基板を眺めていると、妙なことに気がつきます。USB のコントローラチップから先の、ボタン部分の配線図は上図の右のようになります (実際には TRG-C 、TRG-D もある)。ボタンだけが独立して COMMON に接続され、十字キーの部分は GND に直結されています。なぜこのような配線になったのか理解に苦しみますが、ボタンの状態の読み込みタイミングが分かるのは好都合です。JY-P2W に合わせて、XE-1PRO の配線をパターンカット、ジョイスティック側の COMMON だけを GND に直結します。あとは普通に配線すれば終了です。 以上、簡単な改造で XE-1PRO が動くようになりました。JY-P2W を選んだのは大正解でした。 ★ おことわり ★ この記事はサンワサプライの JY-P2W を使えば、ATARI 仕様のジョイスティックが簡単に USB 対応に改造できることを保証しているものではありません。当たり前ですが、改造は自己責任で行ってください。

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